現在2023年12月16日5時43分である。(この投稿は、ほぼ2920文字)
ー1を作るー
(『女の人のところへ来たドラえもん』というブログの『1から始める数学(その7)』という投稿を改訂する)
現在2016年5月18日21時58分である。
麻友「あっ、生きてた。」
私「人を死人扱いして!」
麻友「いや、多分、生きてるだろうけど、また、入院したかな、と思って。」
私「早く寝る習慣をつけようと思って、涙ぐましい努力をしてたんだよ。」
麻友「まあ、22時なら、早く寝られる圏内ね。」
私「昨日と一昨日、ツイート出来なくてゴメン。」
麻友「ツイートしなかった分、早く寝たんでしょ。」
私「そういうこと。許してね。」
麻友「あらっ、もともと、太郎さんなんて、眼中にないし。」
私「宝塚の組のなかで、その名前が表しているものが、1個だけの組が一つだけあります。どの組でしょう?」
麻友「えっ、何、何?、ヅカで、1つの組?」
私「これは、絶対、食いついてくると思った。ヒヒヒ。」
麻友「花なんて、いくらでもあるでしょ。雪は、物質名詞かも知れないけど、今年も何度も降ったわよね。月!月は1個しかないわよね。分かった月組よ。」
私「ブー。」
私「麻友さんは知らないかも知れないけど、地球の月は、1個だけど、木星の衛星を、『木星の月』なんて言い方をするので、月は、たくさんあるのです。」
麻友「あっ、ひどい。『木星の月』なんて知らないわよ。じゃあ、残ってるのは、星組。星はたくさんあるわよね。最後は、宙組(そらぐみ)。あっそうか。宙(そら)って、空(そら)じゃなくて、宇宙(うちゅう)だったんだっけ。ずるいこと考えたわね。」
私「いや、麻友さんは、本当は、間違えないはずだったんだ。」
麻友「間違えないって?」
私「この問題を考えたとき、私、いわゆる地球の月と、宇宙の2つが、どっちも1個で、答えになる、ということに、気付いてなかったんだ。」
麻友「いつ、気付いたの?」
私「『雪は、物質名詞かも知れないけど、今年も何度も降ったわよね。月!』まで、書いて、『月も1個だ。』と気付いたんだ。」
麻友「アッハッハッ。まだ、宝塚の訓練が、足りないのよ。」
私「機嫌を直したところで、これを利用して、算数入門をしよう。」
麻友「どうやって?」
私「私が、『1個だけの組が一つだけあります。』と言ったのに、実は、二組あった。」
私「1個と言ったり、一つと言ったり、一組と言ったり、ややこしいけど、麻友さんには、どれも同じように、個数が1つのものを表す言葉だと分かるだろう。」
麻友「わざと、難しくしないで。」
私「ここで、わざと難しくしたのは、最初にボタンを掛け違うと、苦労するから。」
麻友「今、分からないと、駄目なの?」
私「もちろん、何度も色んなやり方で、説明する。でも、最初に分かれば、それに越したことないでしょ。」
麻友「まあ、そうだけど。」
私「麻友さんが、中学校の頃の参考書なんかは、一切、処分しちゃってて、数学を復習したくても、手掛かりがまったくない、というのなら、次の一冊は、かなり心強い味方になってくれると思う。」
麻友「数学だって、インターネットで調べれば、分かるんじゃないの?」
私「そう思うでしょ。実は、中学レヴェルの数学なら、
『三平方の定理』
とか
『円周角の定理』
などのように、使う定理の名前が分かっていれば、検索できるんだ。
ところが、
『こういう定理が成り立ちそうなんだけど、なんていう定理なのか分からない。』
ということが、数学では良くある。
学校にいれば、先生に聞けば、それで解決だけど、麻友さんの周りに、数学の先生は、今、いないでしょう。」
麻友「そういう場合を、考えてくれたのね。」
私「うん。」
麻友「それで、今、太郎さんは、何をしようとしているの?」
私「小学校や中学で習うのとは違うやり方で、算数を始めたいと思う。」
麻友「どうして、違うやり方をするの?」
私「麻友さんも、同じことを聞くんじゃ、退屈だろうと思って。」
麻友「退屈でもいいと思ってたんだけど。」
私「まったく違うわけじゃないんだ。学校と同じところもある。」
私「とにかく麻友さんが、適度の緊張感を持って、読めるようにするよ。」
麻友「太郎さん、文系の女の子の数学の力、全然分かってないんだから。丁寧に説明してよ。」
私「私が、麻友さんに捧げる、作品を作っているつもりで、頑張るよ。」
麻友「2日間、寝ていた効果あったかもね。」
私「今日の最後に、『』の定義をしよう。」
麻友「やっと『1から始める数学』ね。」
定義 1
月が1個とか、宇宙が一つとか、宝塚の一組など、
『1個と言ったり、ひとつと言ったり、一組と言ったり、ややこしいけど、麻友さんには、どれも同じように、個数が1つのものを表す言葉だと分かるだろう。』
というときの、
『個数が1つのもの』
という言葉の、
『個数が1つ』
という抽象的概念を、
『』
と、表す。
通常は、これを、『いち』と読む。
定義 1 終わり
麻友「こんなややこしいことするの?」
私「こういうものはねぇ、ちゃんと定義したぞ、という安心感を持てるかどうかが、すべてなんだ。
だから、ずさんな定義でも、本人が納得していれば、それでいいし、逆に、どんなに完璧に定義しても、本人の心がぐらついていたら、定義失格なんだ。
もし麻友さんが、上の定義に納得できなかったら、麻友さんなりに、『』というものを、他のものと区別できるように、定義しないとならない。」
麻友「えーっ、そんなことできない。」
私「こういう風に、麻友さんに麻友さんの数学を作らせて、それで、この世界を渡っていくところが、学校の算数や数学と違うところなんだ。」
麻友「でも、マジで、自分の数学なんて、築けない。」
私「じゃあ、最初は、私のを、お手本にしていると良い。
私は、無茶苦茶なことは、しないから。」
麻友「とりあえず、を定義したのが、今日の成果ね。月と宇宙の個数ね。」
私「やっぱり、優等生だな。飲み込みが速い。」
麻友「早く寝られそうね。」
私「うん。おやすみ。」
麻友「おやすみ。」
現在2016年5月19日0時30分である。おしまい。
1箇所、 の定義において、『上の文章で』と、随分前の文章を見返さなければならない部分があった。もっと進んでから、『 の定義』は何だったかなと、見返したとき、釈然としない可能性があるのが、前から気になっていた。今回の改訂で、前の文章を見返さなくて良いように、改めた。
現在2023年12月16日6時24分である。おしまい。