1から始める数学

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現代論理学(その43)

 現在2022年12月15日11時26分である。

麻友「もうちょっと、第Ⅲ章を、見せてよ」

私「もちろん、そのつもりだ」

親切

若菜「1+1が、2だ。ということにも、証明が付いてるとか」

私「その話を、しよう。まず、昨日の公理。


4 {Z} の固有公理 {Z} の固有公理は次のとおりである。

{Z_1.~~x_1=x_2 \Rightarrow (x_1 =x_3 \Rightarrow x_2 =x_3)}

{Z_2.~~x_1=x_2 \Rightarrow x_1' =x_2’}

{Z_3.~~\neg( 0= x_1' )}

{Z_4.~~x_1'=x_2’ \Rightarrow x_1 =x_2}

{Z_5.~~x_1+0=x_1}

{Z_6.~~x_1+x_2’=(x_1+x_2)’}

{Z_7.~~x_1・0=0}

{Z_8.~~x_1・x_2’=x_1・x_2+x_1}

{Z_9.~~A(x)}{Z} の任意の論理式とするとき、

{A(0) \Rightarrow (\forall x (A(x) \Rightarrow A(x’)) \Rightarrow \forall x A(x))}


だが、今回は、全部は使わない」

私「まず、1と、2の定義をしておく。


 定義 形式的数論 {Z} での、1,2,の定義

{1:=0’}

{2:=0’’}


としていいな?」

結弦「それは、良さそう」

私「それでは、1足す1が、2となる証明。

{1+1=0’+0'=(0’+0)’~~Z_6} を使った。
{=(0’)’~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~Z_5} を使った。
{=0’’=2}         {(0’)’=0’’} を使った。

こうして、1+1=2が、証明された」

若菜「えっと、{Z_6} を使ったところが、キーポイントなんですね」

私「そうだ。’ と、+ の関係を、橋渡ししているのが、{Z_6} だ」

結弦「あっという間に、証明終わっちゃったけど、この公理が、使い易い公理だということ?」

私「まあ、これだけじゃ、分からないけど、この本は、かなり親切だな」

第一不完全性定理

麻友「今、見てみたら、この証明自体は、この本の主旨にのっとって、太郎さんが、書いたものなのね。この本は、もっと一般的な書き方をしている」

私「この本では、第Ⅰ章や、第Ⅱ章の結果を用いていて、麻友さん達に分からないからな」

若菜「第Ⅰ章、難しい話だけど、かなり丁寧に書いてあるのでしょう?」

私「分かってしまえば、そんなに、難しいわけではない。当たり前なことを、丁寧に証明してあるんだ」

結弦「第一不完全性定理まで、ギャップなく進めるという、お父さんの言葉を信じて、第Ⅰ章の§4から、読んでみるか」

若菜「賛成」

麻友「仕方ないわねえ。ちゃんと、進めてよ」

私「よし。これで、ブルバキへの道が、開ける」

麻友「もう12時45分よ、マックで食べてきたら?」

私「土曜日のお昼は(今日は、木曜日でした。勘違い)、混むんだ。13時まで、待っていたんだ。じゃあ、解散。

現在2022年12月15日12時48分である。おしまい。