1から始める数学

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現代論理学(その28)

 現在2021年6月24日18時32分である。(この投稿は、ほぼ5780文字)

麻友「太郎さん。今日の夕食、お張り込みねえ」

私「馬鹿、言っちゃいけない。たかが西友の、680円のうな重くらいで」

若菜「でも、今年最初の、うな重ですよね」

私「火曜日に、ポートに行ったとき、メンバーの人から、『松田さん、痩せたんじゃない?』って、言われたんだ」

若菜「痩せたんですか?」

私「可能性は、あるんだ。今まで、マックで、ビッグマックセットなどを、食べていた。ビッグマックと、ポテトのMと、QooなどのドリンクのMだ」

結弦「セットを止めた?」

私「止めてはいない。ただ、ポテトのMを、サラダにしてもらうように、なったんだ。飲み物も、爽健美茶にするように、なった」

若菜「どうして、マックに行くんですか?」

私「これは、しょうが無いんだよ。勉強道具を持ち込んで、数学や物理学を、自由に勉強できる場所は、限られているんだ」

麻友「男の人が、退職した後、行く場所に困るというのは、太郎さんを見てると、良く分かるわねえ」

私「そういう、麻友さんこそ、去年の5月31日に、芸能界を引退した後、どんな暮らしをしてるんだい? もう1年以上に、なるけど」

麻友「太郎さんに見せるのに、ピッタリのニュースが、あるのよ。これ」


ご当地アイドルと「交際」を主張し謝罪要求、逮
捕の63歳男「結婚報告を受けるとは思わず」

news.livedoor.com


私「確かに、麻友さんが、自分に似たケースの事件と、思っても、当然だね。ただ、やっぱり、こういう風に、捕まる人というのは、あらかじめ、何度も警告を受けているんだよね。共産圏とか、独裁国家だと、いきなり逮捕監禁なんてことに、なるけど、民主主義国家で、資本主義の国で、いきなり逮捕、なんていうことは、普通ないんだ。私は、麻友さんの側から、こういうことは、止めて下さい、というようなことは、1度も言われてない。かすかに1度、こういうことは、しないで下さいと言われたのは、W3M∞の壁紙を、2枚、ブログに貼っちゃったときだよね」

麻友「太郎さんは、私が、太郎さんを、どう思っていると、思っているの?」

私「これね、語るに落ちる、じゃないけど、どう書いても意味がないんだ。麻友さんは、私が思っているより遥かに感情的にならない人で、私のことを、利用できる限り利用しようと、思っている。自分の一番好きな男の人は、井上芳雄さんで、『太郎さんなんて、好きになるわけないじゃない』と思いつつ、私が、麻友さんに説明するんだ、と言って、相対性理論、論理学、恋愛、結婚、円周率、量子力学分子生物学新型コロナウイルス原子力発電所ブルバキランダウ幾何学、などなど、自分に献じられたものだと思わなければ、結構面白いことを、書いてくるのを、アイディア製造器として、壊れるか、悪いことするように、なるまで、動かしておこうと思っている」

麻友「そう、確かに、太郎さんって、面白いのよ。現在の若者のように、スマホや、プログラミングで、頑張ることは、できないんだけど、私より23歳も年上で、私と、笑いのツボもずれてて、それがまた、楽しい」

若菜「お二人、まだ、会わないのですか?」

私「実は、今日、この記事書いた後、『駆け落ちのシミュレート(その9)』を、書こうと思っているんだ。駆け落ちだよ」

結弦「お父さんもまだ、直接会うのは、恥ずかしいなあ、とか、思ってるの?」

私「麻友さんの顔は、写真でも、『あっ』って気付くぐらい、脳にインプットされてて、声も、多分、分かる。ただ、女の人って、お化粧で、いくらでも化けられて、声も、他の人の声かと思うような声を出せる。麻友さんに、そんなことされたら、私にも分からないかも、知れない。いずれにせよ、もう会って、逃げ出すことは、ないだろう」


麻友「太郎さんの、私への、捧げ物のひとつ、『現代論理学』だったわね。今まで、易しかったけど、ここから一気に難しくなるんじゃない? だから、1年近く、ほっぽってあった」

私「実は、そうだ。始めるよ


安井邦夫『現代論理学』(世界思想社


の、8ページの5行目から」



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 ところで,われわれは上にとりあえず5つの結合子を採用したが,真理関数という観点から見れば,これらの結合子は互いに還元可能である.つまり次のような等式が成立する.〔この場合,等号 {=} は,左辺と右辺の論理式が({A,B} に任意の真理値を与えた場合に)常に同一の値をとることを表している.〕

{(A \equiv B)=\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}     (1)

{(A \Rightarrow B )=(\neg A \vee B)}            (2)

{(A \Rightarrow B )=\neg (A \wedge \neg B)}           (3)

{(A \wedge B )= \neg (\neg A \vee \neg B)}           (4)

{(A \wedge B )= \neg (A \Rightarrow \neg B )}           (5)

{(A \vee B )= \neg (\neg A \wedge \neg B)}           (6)

{(A \vee B )= ( \neg A \Rightarrow B )}            (7)


*******************************


麻友「1年ぶりで、思い出せない。具体的に、説明して」

私「当然だね。まず(1)だけど、左辺と右辺の {A}{1} (つまり真)を、代入し、{B} に、{0} (つまり偽)を、代入してみよう」

若菜「そうすると、左辺の {(A \equiv B)} は、{A} と、{B} が、同値。つまり、真偽が、同じ。つまり、{A} と、{B} が、どっちも、真か、どっちも、偽って、ことですよね」

結弦「『どっちも、偽って、こと』、とか言ってるけど、その場合どうなの?」

若菜「あーだから、どっちも真か、どっちも偽のとき、{(A \equiv B)} は、真だってこと」

結弦「そうでないときは、{(A \equiv B)} は、偽ってことかな?」

私「そうだ。どうだい麻友さん、思い出して来たかい?」

麻友「まだ私は、27歳ですからね。完璧に思い出したわよ」

私「ところで、3人に相談なんだけどね、上の式の右辺で、私は、

{\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}

と、書いている。これが、元の『現代論理学』の本では、

{\{(A \supset B) \wedge (B \supset A)\}}

と、なっているが、この {\supset} という記号は、論理学の記号で、数学での {\Rightarrow} に当たるものだから、どうせ、私達は、数学で使うのだから、初めから、{\Rightarrow} で、通そうという約束で、進んで来たのだったよね」

若菜「ドラえもんのブログの『数Ⅲ方式ガロアの理論と現代論理学(その16)』の記事ですね。あんな、時期もありましたね」

麻友「そう言われれば、私達、論理学についても、大分詳しくなったわね」

私「そう。詳しくなった。そこで、時代に逆行するようなんだけどね。この {\Rightarrow} を、{\supset} に戻そうかと思うんだけど」

麻友「どうして?」

私「理由は、簡単なんだ。相対論のブログで、『数学基礎概説』を、始めただろう。あれで、私のノートを、スキャンしている。私のノートは、『数学基礎概説』の通りになっているので、第1章から第3章まで、{\supset} で、書いてある。手書きのノートだから、直しようがない」

若菜「そんな古いのに、従うのは、お父さんらしくもない。『数学基礎概説』のノートでも、数学に入った第4章から、{\Rightarrow} になるんでしょ。だったら、『数学基礎概説』のノートの最初の方を、私達が、読み換えればいいだけじゃ、ないですか」

結弦「うん」

麻友「太郎さんの頭でも、老化するか」

私「分かった。じゃあ、皆の若さを、信じよう」


麻友「さっきの(1)は?」

私「バカ正直にやってみせるというのも、ときには、必要だろう。見ててごらん」


{(A \equiv B)=\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}     (1)

1  1   1  1  1  1

1  0   1  0  0  1

0  1   0  1  1  0

0  0   0  0  0  0


私「と、{A} と、{B} に、すべての真偽の場合を、割り当てる。次に、論理記号を、真理関数とみて、計算していく」


{(A \equiv B)=\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}     (1)

1 1 1  1 1 1 1 1 1
  ↑同じだから1
1 0 0  1 0 0 0 1 1
  ↑違うから0
0 0 1  0 1 1 1 0 0

0 1 0  0 1 0 0 1 0


私「一度分かれば、ルーチンワークになる」


{(A \equiv B)=\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}     (1)

1 1 1  1 1 1 1 1 1 1

1 0 0  1 0 0 0 0 1 1

0 0 1  0 1 1 0 1 0 0

0 1 0  0 1 0 1 0 1 0


私「これで、揃ったんだよ」


{(A \equiv B)=\{(A \Rightarrow B) \wedge (B \Rightarrow A)\}}     (1)

1 1 1 1 1 1 1 1 1 1

1 0 0 1 0 0 0 0 1 1

0 0 1 0 1 1 0 1 0 0

0 1 0 0 1 0 1 0 1 0
私「↑ココ        ↑ココ

この2箇所が、どの場合にも、同じになっているでしょう。だから、左辺と右辺の論理式が({A,B} に任意の真理値を与えた場合に)常に同一の値をとるわけで、こういう場合、等号で結ぶことにした、というわけなんだ。少なくとも、(1)に関しては、{A,B} に任意の真理値を与えた場合に、常に同一の値を取っているでしょ」

若菜「うーん。なんか、変ですね。なぜ、それを、{\equiv} と、書いては、いけないのでしょう」

麻友「私も、そう思った。真偽が一致するのが、{\equiv} の同値でしょう」

私「そのことでは、私も、随分頭を悩ませた。だが、数学が分からないときに、取るべき手段というものが、いくつかあるのだが、そのいずれもが、手を動かすことなんだ。まず、


(1)そこで使われている記号の定義を、確認する。なるべくなら、定義を、書き写す。

(2)何かを代入できる変数があるのなら、それに、具体的な数か、何かを、いくつか、代入してみる。その場合も、なるべくなら、頭で考えているだけでなく、手で書いてみる。

(3)分からない式自体を、ノートに、書き写してみる。

(4)分からないのが、式や数でなく、何か名前の付いている概念の場合、その分からないものが、何かに対して、働きかけて、それが、別なものを、生み出している場合、それは、広い意味で、関数とか、写像と、呼ばれるものだから、どういうものから、どういうものを、生み出しているかを具体的に探って、関数とか、写像として捉える。

(5)ここまで、やっても、駄目な場合。私には、実際そういうものが、ありました。ホモロジー代数とか、圏論と言われるものでした。大学1年生(1991年)から、ずっと分からなくって、2020年になって、『圏論の歩き方』という本を見ていて、今までの知識が結びつき合って、分かったのです。


(5)までやらなくてもいいですから、(1)~(4)まで、試して見て下さい」


麻友「でも、今日はもう、22時46分だから、寝たら」

私「『駆け落ちのシミュレート(その9)』は、書けなかった。済まない」

若菜「よく、お母さんに好かれていると、信じられますね」

結弦「お父さん、鈍いんだよ」

私「それじゃ、解散」

 現在2021年6月24日22時51分である。おしまい。